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2017.6.26

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【美術館・博物館を訪ねて vol.3】※企画展は終了しています
美意識が育んだまち、京都下鴨でポスターデザインを学ぶ
~京都工芸繊維大学美術工芸資料館 京都市~

 
オフアワーズ編集部 

京都は千年の美の都

京都工芸繊維大学と明治以降、京都の美術工芸教育

企画展「チェコ、ポーランド、ハンガリーのポスター展」その時代背景※企画展は終了しています

デザインに聞く、ポスターの声

教材としての蒐集、所蔵作品の特徴と見方

美意識とものづくりの心が共存するまちで

京都工芸繊維大学美術工芸資料館

こんにちは!オフアワーズ編集部です。
忙しい毎日が続くと、ああ、美術館へ行きたい、と思うことはありませんか?しんと静まり返った空気の中で五感を研ぎ澄まして展示物と向き合う。そういう時間を大切にしている方、いらっしゃると思います。大きな美術館・博物館から小さな展示会・ギャラリーまで、ロングランの企画展から数日間の個展まで、オフアワーズ編集部がひとつひとつ足を運んでレポートする【美術館・博物館を訪ねて】シリーズ、あなたのアートシーンを彩る1ページになれますように。

京都は千年の美の都

みなさん、京都といえば何を思い浮かべますか?歴史あるお寺に神社、風情ある町並みに、舞妓さん、お抹茶など、日本らしさを感じられる場所として多くの観光客で賑わっているイメージがありますよね。今からおよそ150年前まで、日本の中心だった京都は、千年もの長い間、一流の人、物、金が全国から集まり、しのぎを削ってきた場所でした。日本の美が育まれてきた場所といっても過言ではありません。その一流の美意識が、やがて明治になり、都が東京へ移ってからも、廃れることなく育まれ続けてきたことは、今の京都を見ればよくわかることでしょう。

京都工芸繊維大学美術工芸資料館の広域地図

京都工芸繊維大学と明治以降、京都の美術工芸教育

今回ご紹介する京都工芸繊維大学美術工芸資料館は、そんな、一流の美意識を持つ京都において、美術、工芸の教育、研究を目的に設立された京都工芸繊維大学内の施設です。現在は工芸科学部のみの単科大学で、芸術というより、工学をメインにしている学校ですが、その前身は京都高等工芸学校という、染織、陶磁、漆などを教育、研究するための学校でした。同校設立時に教材として蒐集された収蔵品の数々は、同校の歴史を語るとともに、明治以降の京都における美のあり様を語る貴重な品々でもあるのです。

企画展「チェコ、ポーランド、ハンガリーのポスター展」その時代背景※企画展は終了しています

京都工芸繊維大学美術工芸資料館「チェコ、ポーランド、ハンガリーのポスター展」パンフレット写真

京都工芸繊維大学美術工芸資料館にて2017年開催の「チェコ、ポーランド、ハンガリーのポスター展」パンフレット写真の一部

2017年6月19(月)から同年8月11日(金・祝)までの企画展は「チェコ、ポーランド、ハンガリーのポスター展」です。ポスターといえば私たち庶民が最も身近に接するアート作品のひとつですが、学術的な見方をすれば、制作当時の庶民の生活を色濃く反映する存在でもあります。そこで今回注目したいのが、今回の企画展の舞台が社会主義国であるということです。社会主義国では、個人がお金儲けをすることができませんでした。もちろん、芸術家は自由な表現活動が許されていませんでした。今回の企画展は、そんな時世に、ポスターが芸術家の表現活動の場になっていたことがよくわかる内容になっています。

デザインに聞く、ポスターの声

展示されているポスターは、まるでヨーロッパの絵本のようなかわいらしい色彩のもの、一見、何が描かれているかわからず、タイトルや色を頼りにようやく理解できるようなもの、ついつい制作意図を探ってしまうような意味深なものなど、一枚一枚、目をそらすことのできない存在感を放っています。最低限に抑えられた文字情報、抽象的なデザイン、フォトコラージュやフォトモンタージュ、イラストレーションなどの独特の表現方法は、私たちに何を語っているのでしょう。誰もいない夜、ここを訪れたなら、ポスターたちが口々に何か叫んでいる声が聞こえるのではないか。そんな気さえしてきました。

参考資料

  • 京都工芸繊維大学美術工芸資料館
    「チェコ、ポーランド、ハンガリーのポスター展(2017)」

教材としての蒐集、所蔵作品の特徴と見方

こちらの資料館には、ほかにもミュシャやロートレックなどのポスターが所蔵されており、エントランスホールでその一部を見ることができます。ほかにも、京都ゆかりの所蔵品を定期的に企画展示していますが、これらはすべて、教育、研究目的に蒐集されたものであるという特徴があります。いわゆる美術、工芸品の蒐集というと、見た目の美しさや稀少性が選別の基準となりますが、同校では少々の傷があってもデザインに学ぶべき点があれば入手するといった姿勢で蒐集されてきたのだそうです。今回の企画展でも、鑑賞するというより、学ぶという言葉がふさわしいと感じました。学校内の施設ということで、大々的に宣伝されて、大勢の人が並ぶということはありませんが、その分、じっくり作品と向きあうことのできる、まさに学びの時間を楽しめる場所だと感じました。

美意識とものづくりの心が共存するまちで

京都下鴨エリアは、上賀茂神社、下鴨神社の影響を受けた神聖で伝統的な町並みに、国際会議場やコンサートホール、大学や植物園が点在する京都を代表する文教地区のひとつです。京都の美意識とものづくりの心が今も受け継がれている場所で、芸術を学ぶことのできたいい時間となりました。

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名称 京都工芸繊維大学美術工芸資料館
住所 〒606-8585
京都市左京区松ヶ崎橋上町
電話番号 075-724-7924 FAX 075-724-7920
webサイト http://www.museum.kit.ac.jp/
メールアドレス shiryokan@jim.kit.ac.jp
開館時間 10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日 日曜日と祝日
入館料 一般200円
大学生150円
高校生以下無料

参考URL

  • 京都工芸繊維大学美術工芸資料館ホームページ
  • http://www.museum.kit.ac.jp/

  • 京都工芸繊維大学ホームページ
  • https://www.kit.ac.jp/

 

オフアワーズ編集部

 

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