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2018.2.1

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【美術館・博物館を訪ねて vol.6】
ひとつひとつ丁寧に積み上げる。日本伝統の大工技術に自らをかえりみる。スマホの通信速度にイライラしたらぜひ!
~竹中大工道具館 兵庫県神戸市~

 
オフアワーズ編集部 

竹中大工道具館

日本の大工技術と竹中工務店の歴史

400年の歴史、竹中工務店の大工道具館の展示とは

多種多様な大工道具と棟梁の存在

道具を作る名工たちの極意

体験展示も充実 大工技術の伝統を体験しよう

ものづくりの歴史から現代を見つめてみよう

こんにちは!オフアワーズ編集部です。
忙しい毎日が続くと、ああ、美術館へ行きたい、と思うことはありませんか?しんと静まり返った空気の中で五感を研ぎ澄まして展示物と向き合う。そういう時間を大切にしている方、いらっしゃると思います。大きな美術館・博物館から小さな展示会・ギャラリーまで、ロングランの企画展から数日間の個展まで、オフアワーズ編集部がひとつひとつ足を運んでレポートする【美術館・博物館を訪ねて】シリーズ、あなたのアートシーンを彩る1ページになれますように。

日本の大工技術と竹中工務店の歴史

日本の大工技術は、神社仏閣の造営によって培われてきました。その技術は日本の四季の移ろいに合わせて住宅建築へ活かされるなど多目的な建築物への発展を遂げてきたのです。その歴史を大工道具という側面から紹介しているのが竹中大工道具館です。運営は日本のスーパーゼネコンのひとつである竹中工務店。東京タワーやあべのハルカスなどのランドマーク的建築物をはじめ、都心のオフィスビル、学校、マンションなど多岐にわたる実績で広く日本の景観を作ってきた会社です。その源流は織田信長の家臣であった竹中藤兵衛正高が尾張の国で神社仏閣の造営を始めたことに遡ります。

竹中大工道具館地図

400年の歴史、竹中工務店の大工道具館の展示とは

竹中大工道具館エントランス

竹中大工道具館は兵庫県神戸市、新神戸駅から徒歩5分の住宅街にあります。エントランスの大きな石灯籠と洗練された日本庭園は、大工が日本の美しい景観をつくってきた歴史を思い出させ、いやが上にも内部の展示へ期待が高まります。

竹中大工道具館展示

常設展は地下を含む2フロアーに7つのコーナー「歴史の旅へ」「棟梁に学ぶ」「道具と手仕事」「世界を巡る」「和の伝統美」「名工の輝き」「木を生かす」で展開されています。最初の展示「歴史の旅へ」は、まだ「切る」という概念がなかった時代にどうやって木を切り出していたのかというところから展示が始まります。やがて鉄器が伝わり、鋸(のこぎり)が発明されていく過程はわかりやすく、歴史好きでなくてもなるほどと納得の内容です。

多種多様な大工道具と棟梁の存在

竹中大工道具館展示

やがて職業となった大工は神社仏閣の造営を手がけることで、その技術と道具をより正確に使いやすく、変化させていきます。大工仕事に使われる道具は鋸(のこぎり)、鉋(かんな)、鑿(のみ)、槌(つち)などがありますが、その中でも様々な大きさ、形があり、とても一人では持ち運び切れない数に及んだそうです。その現物の数々が展示してあり、大きさや角度などが微妙に異なる道具を見るだけでも大工たちの職人気質な熱意が伝わってきます。
また、大工のまとめ役である棟梁の存在にも焦点を当て、高い技術と統率力で多くの人間をまとめあげた名棟梁を紹介しています。ものづくりにおいて大切なこととは何か。また、多くの人間がひとつの目標に向かって突き進む時、何が必要なのか。個の尊重が叫ばれる現代において、棟梁の言葉の意味をじっくり考えてみるのもおもしろいですね。

道具を作る名工たちの極意

竹中大工道具館展示

大工道具を作る名工についての展示も充実しています。明治から昭和を生きた鍛冶工、千代鶴是秀(ちよずるこれひで)の鍛冶場九三房が再現され、「あれほどきれいな工房はほかに見たことがない」と評される無駄のない計算され尽くした配置と仕事ぶりを目の前に見ることができます。緻密で正確、完璧な仕事を生むには細かな手入れやそのための繊細な感覚が不可欠。そんな名工の精神を体感できる展示でした。

体験展示も充実 大工技術の伝統を体験しよう

竹中大工道具館展示

その他の体験展示も充実しています。日本の木の匂いや質感の違いに触れることのできるコーナーでは、木の個性に応じて道具を使いこなす大工の知恵を知ることができます。また、無駄に釘を使わず木組みで固定された屋根の展示では、木組みのサンプルを手に取ってその複雑な構造を知り、組み上がったときにはどこから力を加えても決して外れることのない堅固さを体験できるなど、先人の知恵を、体験を通して知ることができるのです。

ものづくりの歴史から現代を見つめてみよう

インターネット環境が整い、いつでもどこでも高速で情報を得られるようになった昨今、私たちはじっくりと技を磨き、細かな努力を積み重ねることを面倒がってはいないでしょうか。電動工具などない時代、周囲の人々と力を合わせて木材を切り出していた頃の心、そしてその心で物事に取り組むことの大切さ。答えを急ぎ、結果ばかりを追い求めて一喜一憂することの浅はかさを教えられるような展示でした。スマホの通信速度にイライラしている自分に気付いたら、ぜひ、訪れてみてください。

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名称 竹中大工道具館
住所 〒651-0056
神戸市中央区熊内町7-5-1
電話番号 078-242-0216 FAX 078-241-4713
webサイト https://www.dougukan.jp
お客様窓口 ホームページよりお問い合わせフォームあり
開館時間 9:30~16:30(入館は16:00まで)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌日)・年末年始(12/29~1/3)
入館料 一般500円
大高生300円
65歳以上200円
中学生以下無料
障がい者手帳をお持ちの方無料
※団体割引(20名以上)

参考URL

  • 竹中大工道具ホームページ
  • https://www.dougukan.jp

  • 竹中工務店ホームページ
  • http://www.takenaka.co.jp/corp/archive/years/

 

オフアワーズ編集部

 

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