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2017.8.3

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【日本の祭と伝統行事】
第一回 下鴨神社 あしつけ神事 みたらし祭
~いつの世も変わらぬ祈りを込めて 下鴨神社 京都市~

 
オフアワーズ編集部 

下鴨神社のかんたんな説明

あしつけ神事御手洗(みたらし)祭って?

あしつけ神事初体験ドキドキレポート

脈々とくりかえされる神事 人間の営みと祈りの歴史に思いをはせる

シメはやっぱり、みたらし団子!

京都下鴨神社あしつけ神事みたらし祭

下鴨神社のかんたんな説明

下鴨神社、正式なお名前でいうと賀茂御祖(かもみおや)神社の創建は紀元前まで遡ります。そのはっきりとした時期はわかっていませんが、京が都になるよりもずっと前から、この地を守り続けている神社です。かの有名な源氏物語や枕草子にも登場する賀茂祭(葵祭)は、この下鴨神社の祭典行事のひとつなのですよ。

京都下鴨神社地図

あしつけ神事御手洗(みたらし)祭って?

そんな由緒正しい下鴨神社では、摂社のものも含め、1年を通して40を超える祭典行事が行われています。葵祭や蹴鞠はじめ、新嘗(にいなめ)祭など、宮廷文化を引き継ぐものが圧倒的に多いため、私たち、庶民はいつも観覧客でしかありませんが、7月、土用の丑の日の前後5日間に行われる、あしつけ神事みたらし祭は誰でも参加することができます。かつて、貴族が季節の変わり目ごとに行っていたけがれを祓う行事で、みたらし池に膝までつかり献灯すると、罪やけがれが祓われ、けがや疫病から身を守ることができるといわれています。

あしつけ神事初体験ドキドキレポート

ずいぶん前、テレビでこの祭の光景を目にしたことがあり、体験型のこの祭にすっかり魅了されてしまった私は、いつか、いつかと思いながらも、真夏の京都の酷暑を思うと、どうしても実行できずにいたのです。ですから、下鴨神社の聖域、糺(ただす)の森を通って、いよいよ、みたらし池に向かうという時は心がウキウキと踊るようでした。

京都下鴨神社楼門

糺の森を抜けると、ガイドブックなどでおなじみの真っ赤な楼門が見えてきます。楼門をくぐって本殿にお参りをすませたら、みたらし池へ向かいます。本殿に向かって右手にみたらし祭の案内板が架かっています。靴を入れておくビニール袋をとって、裸足になります。膝の上までまくりあげることのできるパンツでいきましょう。思っているより、みたらし池の水位は高いですよ。着脱が簡単にできる靴下やストッキングもマストです。

京都下鴨神社楼門

入り口で灯明料一人300円を払って、先端にろうそくをさした竹串を受け取ります。

脈々とくりかえされる神事 人間の営みと祈りの歴史に思いをはせる

京都下鴨神社楼門

夏休み時期ということもあり、みたらし池は子どもでいっぱい。なんだか学校のプールみたいです。どことなく、消毒槽のようなにおいがするのは、人々の足裏のにおいかもしれません。塩素は入っていないはずですし。

京都下鴨神社楼門

太鼓橋の下をくぐります。背の高い人なら少し屈まなくてはいけないぐらいの高さです。太鼓橋は見かけよりずっと重厚なつくりで、その下は薄暗くなっています。池の中央に向かって底に傾斜がついているせいで、太鼓橋の向こうはあまりよく見えません。テーマパークのアトラクションで、次の部屋へ向かうときのような、これから何が待ち受けているのかわからないドキドキ感がたまりません。「うわっ、めっちゃ冷たい」前を行く男の子が声をあげました。この彼のおかげで私は心の準備ができましたが、水は想像以上に冷たいです。天然の地下水の冷たさに声をあげる人が何人もいました。一歩一歩踏み込んで、みるみるうちに水は膝まで。私は念のためもう一回パンツの裾をまくりあげました。

京都下鴨神社楼門

これはいい!ふくらはぎを撫でていく清涼感、あちこち歩き回って疲れた足が一気に癒されます。足裏に絶妙にフィットするざらざらした石の感触も心地いい。こめかみを流れていた汗が引いています。橋をくぐり抜けると視界が開けます。正面に御手洗社(井上社)、左右に石段のある正方形の水だまり。右手と正面の端にろうそくの献灯台が備え付けられています。そこへろうそくを立てるようです。周囲を見渡すと太鼓橋から石段までの岸に、手に持ったろうそくに火を灯すためのろうそくが立てられています。水に足を取られながらも体を揺らして火に近づきます。ゆっくり、ゆっくり、落ち着いて。自分のろうそくに火を移したら、うっかり消してしまわないように注意しながら、献灯台へ進みます。

京都下鴨神社楼門

ろうそくをお供えしたら、左の石段を使って池からあがります。足は冷え冷え!持ってきたタオルで足を拭きながら、老若男女、みなさん一息ついています。古来から、人々はこうやって都の酷暑をしのいできたのですね。どこかで見た絵巻物を思い出します。直衣や狩衣姿だと、池を渡るだけでも一苦労だな。その時はまた別の着物があったのかしら。色白な顔に引目鉤鼻(ひきめかぎばな)の都人が池を渡る姿を想像して、しばし休憩しました。

京都下鴨神社楼門

足を拭いたら靴をはいて、御神水をいただきます。御神水がじゃぶじゃぶ噴き出している流し台、並べてある器に手を伸ばし、御神水を飲みほします。ついつい手前側にみなさん立ち止まりますが、奥のほうが噴き出し口に近く、冷たいのではないかと思います。奥の方が甘いというお話もありますので、ぜひ奥までつめてお楽しみください。ペットボトルに御神水をいれてもらうこともできますよ。私の後ろにいた女性は御神水を手にかけてもらったりしていましたよ。

京都下鴨神社楼門

御神水を飲んだら、授与所があります。御神水を陶製の徳利に入れたものや、御札、お守りを買うことができます。みたらし祭でしか買えないものもありますので、ご家族分の祈願やおみやげに購入するのもいいですね。私はこの、足形のお札を購入しました。裏に名前と数え年を書いて、御手洗社の御神水に浮かべます。愛嬌たっぷりの足形がところ狭しと浮かんでいる様がなんとも愉快です。これは貴族というより俗っぽい風景だなと、ひとりニヤニヤ。

シメはやっぱり、みたらし団子!

京都下鴨神社楼門

御手洗社にお参りして、ふと顔をあげると、祠に供えられてるみたらし団子を発見。みたらし団子発祥の地はここなのだとか。みたらし池に湧き出る水泡を団子に見立てたものなのだそうです。本家本元のみたらし団子はいちばん上の団子と二番目以降の間にすき間があいています。これは人の体をあらわしているのだそうですよ。本殿前を西へ、下鴨本通り沿いの加茂みたらし茶屋亀屋粟義さんでいただくことができます。甘いものでも食べて、さらに元気に夏を乗り切りましょう。

 

真夏の京の涼しく甘い伝統行事でした。

参考資料

  • 下鴨神社ホームページ
    http://www.shimogamo-jinja.or.jp/
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名称 賀茂御祖神社(下鴨神社)
住所 〒606-0807
京都市左京区下鴨泉川町59
電話番号 075-781-0010
webサイト http://www.shimogamo-jinja.or.jp/index.html
メールアドレス info@shimogamo-jinja.or.jp
開門時間 午前6時~午後5時30分
※祭典行事により異なります。
※みたらし祭は午前5時30分から午後9時
(初日のみ午前9時から午後9時)
休館日 なし
料金 特別拝観、祈祷料はその都度ご確認ください

 

オフアワーズ編集部

 

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